ウェールズ・フットボール協会のドンテ・クロフォード氏が、プレミアリーグの公開台帳で移籍に署名できるスポーティングディレクターは3人しかいないと指摘した。20クラブ中19クラブが上級フットボール責任者を置く一方で肩書きは7種類に分かれ、権限と責任の実態は公表されていないという。
FAWのクラブ開発責任者でもあるクロフォード氏が、プレミアリーグの「誰が署名し、誰が決めるか」の乖離を読み解いた。

元記事の要約
プレミアリーグはルールF.37.1に基づき、クラブを代表して移籍や選手契約に署名できる人物を公開台帳に載せている。5月公開の最新版で上級フットボール責任者として名前があるのは、ブレントフォードのフィル・ジャイルズ、リヴァプールのリチャード・ヒューズ(すでに退職)、ボーンマスでディレクターを務めるチアゴ・ピントの3人だけ。フラムのトニー・カーンはオーナーとして記載されている。
台帳が記録するのは署名の権限であって、決定権ではない。CEOやマネジングディレクターはほぼ必ず載るが、スポーティングディレクターは載らない。マンチェスター・メトロポリタン大学でスポーツディレクター養成課程の責任者を務めるマーク・ベイティ氏は「指揮系統は存在するし、最終的に誰かが説明責任を負わなければならない」としつつ、登録された人物が不在時に別の人物へ委任できるため、署名は決定がどこでなされたかを示さないと指摘した。
イングランドでは上級フットボール責任者の肩書きに法的な立場がなく、クラブが好きな名称を付けられる。20クラブ中19クラブが同職を置くが肩書きは7種類に分かれ、スポーティングディレクターは7クラブにとどまる。ドイツでは法的な役職として登記され、法人形態に応じて経営陣や執行役員会に座る。ベイティ氏は「多くのクラブが経営陣の役割と報告ラインをその場で作っているように見える」と語った。
2026年5月5日以降、クラブは上級管理職の任命に独立フットボール規制機関(IFR)の承認を要するようになった。IFRは「基準は肩書きではなく、その人物が何を決められるか」としており、移籍や選手契約の決定権を持つスポーティングディレクターも対象になり得る。10月5日にはポート・ヴェイルがミッキー・ムーアをスポーティングディレクターに任命し、IFR承認を経た最初の事例として公表された。